令和5年度(2023年度) 生物研究委員会 活動報告

Ⅰ 第1回研究協議会および総会

日 程:6月10日(土)
会 場:宮島沼水鳥・湿地センター
参加者:10名(昨年度オンライン15名)
テーマ:「宮島沼の水鳥の生態と湿原の環境変化」
講 師:牛山 克巳 氏(宮島沼水鳥・湿地センター長)
内 容:対面での実施となり,湿地の環境変化とおよび水鳥の渡りに関する講義と野外観察を行った。講義ではSDGsの先につながる概念として「カーボントンネルビジョン」「ネイチャーポジティブ」「ネイチャーベースドソリューション」なども紹介された。野外観察では宮島沼の環境だけでなく,湿地の遷移や保全に関して実際のフィールドに出向いて観察することができた。

Ⅱ 第66回北理研全道大会

●研究発表 … 口頭発表:2件/『北海道の理科』誌上発表:4件(口頭発表2件を含む)
≪口頭発表≫
ⅰ 村山一将 教諭(札幌日大中高)
  OPPシートの活用を中心とした観点別評価の試み
ⅱ 内田耕平 教諭(静内高校)
  フライドチキンから博物館へ - 鳥類の骨格標本作りから恐竜学や生命倫理、アニマルウェルフェアへ -
≪誌上発表≫(上記に加えて)
ⅲ 塩見浩二 教諭(別海高校)
  北太平洋亜寒帯行に分布するパフィン類3種の形態的特性
ⅳ 多加谷実 教諭 土田慎一郎 教諭塩見浩二 教諭(別海高校)
  ヒグマ出没マップの作製

●理科授業実践交流広場
ⅰ 増井達信 教諭(稚内高校)
  カイコの繭からの糸取り活動
ⅱ 村山一将 教諭(札幌日大中高)
  閉鎖系メソコズムの教材化

●研究協議
  テーマ:『「生物の学力」とは何か? ― 大学入学共通テストを題材にして考える ―』
  話題提供:桝田啓太 教諭(札幌南高校)

Ⅲ 授業研究会

日 程:11月22日(水)
会 場:帯広大谷高等学校
授業者:小原啓太 教諭
授業内容:生物「模擬試験を活用し、解説書をつくる」
参加者:17名(授業者を含む)
内 容:模擬試験を題材にして各生徒が解説書をつくるという実践のうち,各生徒がつくった解説書を小グループおよび教室全体で発表する授業を参観した。授業後には,公開授業を巡っての研究協議と,自由テーマによるディスカッションを行った。詳細は北理研ホームページに報告済みである。

Ⅳ 第2回研究協議会(予定)

日 程:令和6年2月24日(土)・25日(日)
会 場:東京農業大学 北海道オホーツクキャンパス/オホーツク臨海研究センター
テーマ:「厳冬期の海や陸の生態系」
研究協議テーマ:「冬のフィールドをテーマにした授業づくり」
講 師:西野康人 氏(東京農業大学生物産業学部海洋水産学科 教授)
    白木彩子 氏(東京農業大学生物生産学部北方圏農学科 准教授)

令和4年度 生物研究委員会 活動報告

生物研究委員会運営メンバー

◎村山 一将(札幌日大) 梅田浩士 (北広島)  西内正志 (江別)
 大宮祐男 (札幌旭丘 ) 朝田累 (岩見沢緑陵)  川崎淳一 (札幌新陽)
○編 集 部  堀口 人士(帯広三条/編集部部長),朝田累(岩見沢緑陵)

1 第1回研究協議会および総会

日 程:7月2日(土)
会 場:北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション苫小牧研究林
参加者:15名(昨年度オンライン24名)
 テーマ:「身近な動物たちの生き残り戦略を探る」
 講 師:岸田治 氏(北海道大学 准教授)
 内 容:3年ぶりの対面開催は,従来と異なり実習を含む研修となった。前半は岸田氏による両生類の生き残り戦略としての表現型可塑性の講義および実習を行った。エゾサンショウウオ幼生とエゾアカガエル幼生の相互作用によってエゾアカガエル幼生の表現型がどのように変化するかについて,実際にデータを採って集計・処理するまでを体験した。高校生の課題研究のテーマとしても有効だと考えられる。後半は,研究林をフィールドに魚類のサンプリングおよび胃の内容物調査を行った。研修会の最後には,3年ぶりに簡易的な総会を実施することができた

2 第65回北理研全道大会 兼 日本生物教育会合同北海道大会

●研究発表 … 口頭発表:3件/『北海道の理科』誌上発表:5件(口頭発表3件を含む)
≪口頭発表≫
 ⅰ塩見浩二 教諭(別海高校)北海道函館湾沿岸における打ち上げ貝類
 ⅱ中村隼人 教諭(旭川永嶺高校)生物学の基礎を身に付けるために
    ~コロナ禍を経て卒業した3年間の生徒の軌跡~
 ⅲ村山一将 教諭(札幌日大中高)ArcGIS onlineを用いた「情報×生物」の授業【第2報】
    ― 毎木調査を可視化する試み ―≪誌上発表≫(上記に加えて)
 ⅳ塩見浩二 教諭(別海高校)身近な海洋生物の教材化(Ⅰ)
     頭足類 スルメイカ(Todarodes pacificus)の形態的特性
 ⅴ関根康介 教諭(立命館慶祥中高)シーズ思考的アプローチを基盤とした
               逆向き研究デザイン
※ 「ⅴ」関根教諭は理化学協会の分科会において口頭発表

●実験ランド北海道出展
 ⅰ朝田累 教諭(岩見沢緑陵高校)北海道の昆虫標本(日高・留萌・空知で出会った昆虫)
 ⅱ梅木菜月 教諭(室蘭東翔高校)藤久陸 教諭(斜里高校)
    身近な動物から,共生について考える
 ⅲ渋川亮 教諭(札幌厚別高校)地域特性を生かした教材研究
     ~ヒトデの解剖,受精,発生~
 ⅳ畑有希 教諭(札幌工業高校)シダ・コケ植物の葉,組織の観察

●研究協議運営
 ⅰ本岡泰斗 教諭(札幌日大中高)第4分科会「科目横断型プロジェクト学習の新たな展開
     ~国際バカロレアの取り組みから考える~」
 ⅱ村山一将 教諭(札幌日大中高)第9分科会「探究的な授業の実践とその評価
                   (観点別評価)」